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人生足跡・・・少年期・・・(3)何時しか私は丁稚どん!

5年生の後半、初めて父親から自転車を貰う、これが中古の大人用、黒塗りで太いタイヤ、

荷台は何故か大きな板が付いている、この自転車が曲者、何故だかは暫くして解ってきた。

下校すると父親の仕事が待っていた、商品発送に必要な段ボールを買い求めに行くのだ。

近くの石鹸卸問屋、お菓子屋の問屋巡り、日参して買い求めるのが私の仕事。

当時、1枚25円が相場だった、10枚程度を買い求め、ここで私の才覚現れた。

当時父親は鬼より怖い存在、すべてがイエスマン、それでも小遣い貰った記憶も無い。

石鹸問屋の主人とも親しくなり、20円で分けてもらうには差ほど時間を要しない。

ついでに父親に、段ボールの値が上がったよ、と嘘を言い、私の取り分増えて来る。

2日置きの買い物で結構小銭を貯めた記憶有り、勿論、親には内緒にしておいた。

続いて、この段ボールに商品を詰め、荒縄で荷作りし近くの京終駅へ持って行く、

時には列車が出て遅れると、奈良駅まで追いかけ走る事も度々、冬の自転車は苦痛で有る。

そしてこの頃からか、どうにか父親の仕事も解って来た。

何時も大阪へ行く父親が、突然私を大阪へ連れて行く、行った先が大阪の天下茶屋、

広い原っぱに、大きな工場、入って見れば靴の木型を作っている。微かな記憶を辿って見れば、

松江から良く大阪へ行く理由がここに有る。和歌山の田辺の同級生が靴の製造をしていたそうな!

時計職は先が無い、一旗揚げようと共同でこの靴の木型作りの誘いを受けての転職らしい!

何時しか工場も大きくなり、木型から靴の製品の製造までこなしていたらしい。

そして私を連れて来た理由が間もなく解って来た、早い話が問屋の場所、工場の場所、

これを私に覚えさせ、子供料金で大阪へ、人件費・交通費等の経費を削減したので有る。

6年生の頃には週1回は大阪へ行かされるのだが、大阪へ行く楽しみが有った事も事実である。

何時も行く、仕入先の社長そっと私に500円包んで呉れるのだ、これが貯金の始まりだ!

小銭を貯めて、郵便局へ、毎回通帳にハンコが増え、お金が増える喜びに心躍った時期も有る。、

これが後々私の性格を変えて行く事になろうとは。

大阪行きは、大概夕方、大きな風呂敷担いで電車に乗り、荷物を届け、仕入先へ引き取りに、

時には背丈を超える荷物の大きな事、例の自転車を駅前に預け、往復するのが大変だ。

苦難と、楽しみで複雑に成る小学生の思い出も、苦しい事は記憶に有れど、楽しい事は一つも無い。

唯一楽しみの記憶だが、伝書鳩を育てていた事思い出す、だがこれも一時の思い出に過ぎなかった!

屈辱なる人生はこの後、中学へ行っても続くのである。
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5年生の後半、初めて父親から自転車を貰う、これが中古の大人用、黒塗りで太いタイヤ、荷台は何故か大きな板が付いている、この自転車が曲者、何故だかは暫くして解ってきた。下校...
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